偶然がもたらす神秘のタロットリーディング

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[映画紹介]ナイトメアアリー

この映画はタロット占いもチラッと登場します。読心術やら降霊やら、私たちがカード占いをしている以上、共通する知っておきたい人間の業というか闇の部分も含まれる。

タロットをやっていると、何でこんなドンピシャなカードが出るのだろういう不思議な感覚を味わう。

ここに妙な魅力があるのは確かだが、

魔力や超常的な存在があたかも本当にあるかのような気になって、最悪自分を特別な人間だと錯覚してしまう可能性すらある。

占術者がそこに陥った(自らその魔力らしきものを信仰している)状態でいれば、説得力が増しカリスマ的存在になるかもしれないが、そうなったら支配する者される者みたいな構図ができ、それはとても危険な行為となる。

超えてはいけない一線がある。

この主人公のように、その手前で足るを知らず金儲けに走り、人々を信仰させハメていくような事をすれば破滅の一途をたどるであろう。

超えてはいけないこの境界線というのが非常に曖昧で見極めるのに少し厄介なのだが。

ともあれ、占術者は良ーく考えて、魔術に敬意を払っているジーナとピートのように節度ある態度で扱いたいと思う。

私は霊能者で生まれていないので分からないものは分からないが、タロットにおいては直感が働くことはあるがとにかくたまたまランダムに出たカードだからこそ人間固有の思考から離れられるシステムとして捉え、出たカードの叡智、世界観で眺めてみることで囚われや思い込み、他の何かに気づくよう導いてくれるものとして扱うことにしている。

そうやって意図的に内側が変容することで現実が変わる、いわば底上げ作業。この感覚こそにある種の魔力を感じるし、心地の良いポジションとなっている。

この映画は他にもギリシャ神話におけるオイディプス王の悲劇的運命がモチーフとして組み込まれている部分があって知っていると面白いし、古典タロットの図像は当時の世の中の風刺として描かれているのですが、娯楽の元祖ともいえる見世物小屋で働く障害者や獣人は、初期に狂人と呼ばれた愚者の図像といえるし、(中世からルネサンスにかけての愚者は宮廷道化) それにショーの演じ手は大道芸人、ペテン師と呼ばれた奇術師たちか。

怖いもの見たさや、時代時代における人々の不安、個々に潜むトラウマなどなど…

とてもオカルティックな内容となっています。

中盤のシーンで主人公の未来に出たカード、「吊るされた男」は古典タロットでは「裏切り者」という名前で、罪人の図像です。罪人はジレンマを抱えながら宿命を引き受けなければならないのです。

(ちなみに、過去は想定できない予想外のことが起こる「塔」のカード、現在は迷いと選択のカード「恋人」です。)

そんなわけで、タロットの雑学としても超おススメの映画なので、まだの方は是非観てみて下さい✨

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